歯周病セミナーを受講してあらためて思うこと
こんにちは、杉並区荻窪の歯科医院 医療法人社団東京哲翔会 定村歯科医院の定村正之です。
春の気配も感じられる季節になってきました。と同時に花粉症の季節も始まり、アレルギーの方にとってはしばらく憂鬱な季節ですね。今年の花粉の飛散量が気になるところです。
医院では、2月の最終診療日に、日本歯科大学生命歯学部歯周病講座の准教授であります関野諭先生を医院にお迎えして、歯周病のセミナーを開催して頂きました。
歯周病の処置は、日々の診療の中でも非常に大きなウェートを占める処置です。また、様々な口腔疾患の中でも歯周病という疾患は、全身の健康にも影響を相互に及ぼすことが知られており、当医院でも歯科医師・歯科衛生士がいかに歯周病に適切に対処するかを考え、話し合い、色々な治療方法を取り入れているところであります。
今回の関野先生のセミナーでは、歯周病という疾患が、シンプルな感染症という性格の疾患ではなく、もっと複雑な疾患体系である事をお話していただきました。主たる原因は、もちろんプラーク内の歯周病原因菌になるのですが、この菌は、健全な口腔内の患者様にも存在する菌であり、同じ菌が口腔内に存在していても歯周病に罹患する人もいればそうでない人もいて、このあたりに歯周病の複雑さや、管理の難しさが関連しているようです。
単に、歯の汚れや歯石を定期的に取るだけでは十分な対応とは言えないことを学び、今後の歯周病治療に於いても大きなヒントを頂いた気がします。
また、一見、歯とは無関係に思われる多くの全身疾患も、歯周病と関連するものが多くあり、口腔内の健康維持増進の責任の重さを痛感させられます。確かに、歯周病治療がうまくいく患者様からは、同時に体の調子が改善してきたというコメントを頂けることも多々あり、なるほど!と思わせられます。
歯を残す事、しっかりと噛める口腔内環境を整える事、万が一歯を失っても、口腔機能を衰えさせないようにしっかりとサポートしていく事、これらの事を生真面目に行う事が重要だという事を再認識させられました。
今後も歯周病に限らず、多くの歯科疾患に関する知識を学ぶ機会を作り、医院一同でより良いサービスを提供していけるように努力してまいる所存でおります。