原因不明の歯の痛みについて
杉並区荻窪の歯科医院 医療法人社団東京哲翔会 定村歯科医院 院長の定村正之です。
朝晩の冷え込みが厳しくなり、冬に季節が移ったことを感じるこの頃です。短い秋でしたが、今年はサンマが豊漁で、脂ののった美味しいサンマを沢山味わうことが出来ました。また11月は連休もあり、のんびりする時間が取れたせいか夏の疲れも抜けたような気がします。
ただ、11月中旬からインフルエンザの流行が始まったようで、患者さんのキャンセルやスタッフの体調不良等、当医院も影響を受けております。年末年始や冬休みの予定を楽しむことが出来るように、しっかりと風邪対策と体調管理をして12月を楽しんでいきたいですね。
医院では12月らしく院内外にクリスマスの飾りつけを行っております。ご来院際には院内各所にある飾りつけでホッとしていただけると嬉しいです。
さて、今月は原因不明の歯の痛みに関する話題を提供させていただきます。歯が痛いように感じても、 実は歯以外が関係していることもあるので、我々歯科医師も対応に慎重さが求められるケースが多々あります。
患者様の立場からすれば「歯が痛いのに虫歯もない」と言われたら、不思議に思いますよね。実は歯の痛みには、歯そのもの以外の原因が隠れていることがあります。今回は、その背景をご紹介します。
①歯以外が原因になるケース
歯痛は必ずしも虫歯や歯周病だけで起こるわけではありません。
- 神経のトラブル
過去の歯根の治療や外傷などで歯や歯の周りの神経が敏感になり、痛みが続くことがあります。
- 顎や筋肉の緊張
歯ぎしりや食いしばりで顎の筋肉がこわばると、その痛みが歯に響いてあたかも歯が痛いかのように感じられることがあります。
- 鼻や副鼻腔の炎症
上顎の奥歯は鼻の奥(副鼻腔)に近いため、副鼻腔炎になると歯が痛いように感じることがあります。
- ストレスや心の影響
強いストレスや不安があると、歯に痛みを感じやすくなることもあります。
②なぜ診断が難しいの?
- レントゲンやCTに映らないことがある
- 痛みの感じ方が人によって違う
- 歯科だけでなく耳鼻科や内科など、他の診療科のチェックも必要になる
そのため「原因不明」と言われることがあるのです。
③どう対応すればいい?
- セカンドオピニオンを受けるなどで、一つの診断に振り回されないようにする
- 歯科だけでなく、耳鼻科や内科など他の科も受診してみる
- 痛みが出るタイミングや状況をメモしておく
- 全身の健康状態と歯の痛みが連動していないかをチェックする
- 睡眠やストレス管理など生活習慣を見直す
④まとめ
原因不明の歯痛は「気のせい」ではなく、神経や顎、鼻、さらには心の状態など、さまざまな要因が関係している可能性があります。大切なのは一人で悩まず、専門医と一緒に少しずつ原因を探っていくことです。当医院でも、痛みに関しての専門性を学んだ歯科医師が相談に乗ることもできます。また、より高度な検査が必要という場合には大学業院などへのご紹介も行っております。
今月は、原因の分かりにくい歯の痛みに関する話題でした。忙しさも増し、体の疲れやストレスも溜まってしまう季節ですので歯にもその影響が出る可能性もあります。なにか不具合や心配がございましたらご相談ください。
では今月もどうぞよろしくお願いいたします!
医療法人社団東京哲翔会 定村歯科医院
理事長 定村正之











