今回は、むし歯予防に効果的な「フッ素」についてのお話です。

フッ素は、市販の歯みがき粉にも含まれていますね。その歯みがき粉を使えば 「むし歯にならない、、、」と思いたいところですが、むし歯予防の効果を上げるためには、日々の良い習慣づくりが必要なのです。
お口の中の細菌は食事中の糖をエサにして酸を作り出します。この酸が歯の成分を溶解し脱灰が起こります。
一方、唾液中のミネラルは酸を中和し、再び歯に沈着して再石灰化を起こします。このように歯の表面は脱灰と再石灰化を頻繁に繰り返しています。
しかし、頻繁におやつやジュースを口にし、このバランスが崩れ、再石灰化よりも脱灰が優勢になるとやがてむし歯に進行していくのです。
再石灰化を優勢にしむし歯や歯周病を予防するためには、

① プラークコントロール(歯に付着したプラーク(歯垢)を減らすこと)
② 食生活の改善(間食の制限)
③ フッ素

などの手助けが必要です。
つまり、フッ素は、プラークコントロールと食生活の改善が伴ってはじめて効果が発揮されるのですね!

ところで、フッ素濃度が従来の1.5倍の歯みがき粉が販売されているって、皆さんはご存知ですか? 日本では歯みがき粉に配合できるフッ素濃度は1000ppm以下と定められていましたが、3月に厚生労働省の許可により、フッ素濃度を国際基準である1500ppmまで引き上げた歯みがき粉の販売が認められました。 フッ素配合の歯みがき粉は、お子様の年齢に応じて濃度が異なるものが用意されていますので、きちんと用法を確認しお子様の年齢にあったものをお選びくださいね。
フッ素

医療法人社団 東京哲翔会