こんにちは、杉並区荻窪の歯科医院 医療法人社団東京哲翔会 定村歯科医院 院長の定村正之です。

 

暑さの厳しい8月でしたがいかがお過ごしでしょうか?暑さだけでなく、新型コロナウィルスの感染拡大もなかなか終わりが見えない状況が続き、多くの方にその影響が出ていると連日ニュースで報道されています。重症者数がかなり減少してきていることが救いではありますが、まだまだ気を付けていかないといけないですね。

 

夏の風物詩でもある全国高校野球選手権大会が甲子園で開催され今年も様々なドラマを見ることができました。悲願の初優勝を遂げた宮城県代表の仙台育英高校は、そつのない試合運びで、選手層の厚さが目立った非常に強いチームでした。近年は、一人のエース投手だけで戦うというスタイルではなく、複数の力のある選手をそろえて、チーム戦でトーナメントを勝ち上がっていくというスタイルが定着しつつありますが、そのスタイルを高レベルで実現したチームが順当に勝ち上がっていったように思います。

 

歯科医院では、一人のカリスマ歯科医師が医院を牽引するスタイルがまだまだ主流ですが、ここ数年少しずつ、複数の専門性の高い歯科医師や歯科衛生士が揃った医院も増えてきているように見受けられます。当医院も、多くの歯科医師や歯科衛生士に協力していただきながら、質の高いチーム医療を提供していくスタイルを模索しながらここまで進んできました。これからもレベルの高い医療の提供をサポートしてくれるよき仲間との出会いを楽しみに仕事にも精を出していきたいと考えております。

 

さて、少し前の日本経済新聞で目にした記事で、この2年ほど、日本の死亡者数が増えてきているという記事がありました。何が原因で死亡者数が増加しているのか記事の中では結論は出ていませんでしたが、しばらくは死亡者数の増減の推移をしっかりとみていくことが重要であると思われます。日本の人口減少が世界の中での競争力の低下につながるのではないかと危惧されていることなど考えると、無視できない大きな問題と思います。

 

人はその肉体の限界を迎え天命を全うするだけでなく、様々な思わぬ事故などのアクシデントで命を失うことがあるものです。できれば天寿を全うし、肉体の限界まで健康に生き、眠るようにあの世に行きたいと思うところですが、こればかりはどうにもならないことですよね。私たちが治療を行う歯も残念ながら抜歯という結末になってしまうことがあり、抜歯=歯の寿命と考えております。歯の寿命にも様々な最期の形があると思うのですが、今回は歯の寿命について少し調べてみました。

 

歯の寿命に関するデータを探してみると以下の情報にたどり着きました。

 

永久歯の寿命(厚生労働省によります歯科疾患実態調査のデータより引用)

<中切歯>

上顎中切歯⇒62年

下顎中切歯⇒66年

 

<犬歯>

上顎犬歯⇒61年

下顎犬歯⇒66年

 

<小臼歯>

上顎第1小臼歯⇒58年

下顎第1小臼歯⇒61年

 

<大臼歯>

上顎第1大臼歯⇒58年

下顎第1大臼歯⇒53年

 

上顎第2大臼歯⇒51年

下顎第2大臼歯⇒50年

 

ということで、最も寿命が短い歯は、下顎の第2大臼歯で50年ということがわかりました。この数字を長いとみるか、短いとみるか・・・。

 

永久歯は、歯肉から萌出した時から外来の様々な刺激を受けてすり減ったり、欠けたり、時には歯医者さんで治療を受けて削ってもらったりと少しずつ歯質を失っていくものです。深い部分まで歯質を失うと神経を取ることとなり、歯根治療を行って歯の保存を図ることとなります(神経を失っても歯の寿命が終わったというわけではありません)。

 

歯を失う大きな原因は、虫歯と歯周病です。ともに放置しておくと進行してしまい抜歯につながるので、歯科医院で適切な処置を受けることが大切ですし、それ以前の予防も非常に重要です。また、近年多く目にするのが歯の破折です。これは、健康な歯であっても過度な力が加わったり、噛みしめの癖が酷かったりするケースで目にすることが多いと感じています。人体の組織の中で最も硬度のある組織が歯のエナメル質ですが、さすがにオーバーワークになってしまうと壊れてしまうこともあるというわけですね。

 

歯の重要性は、歯を喪失して初めて気が付くことが多いように感じます。1本でも歯を失うと、噛み癖が変わってしまったり、咀嚼機能が低下したり、喋りにくくなったりと大きな問題が生じるものです。「歯なんてたくさん生えているから、1本くらい大丈夫!」と考えていると思わぬしっぺ返しを受けてしまうこともあり得ます。今は、歯を失っても様々な治療方法でかみ合わせなどの機能回復を果たすことはできますが、歯が再生されるわけではないので、まずはご自身の歯を大切にして長持ちさせることが一番重要であると考えています。そのため、私たち歯科医師は安易に歯を削ることの無いように、虫歯の進行状態をレントゲンや顕微鏡などで慎重に検査するように心がけております。皆様も、大切な歯の寿命を少しでも長く延ばすことができるように日々の口腔ケアをしっかり行うと同時に歯科医院でのメインテナンスなどを活用してくださいね!

 

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では今月もどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

医療法人社団東京哲翔会 定村歯科医院

理事長 定村正之

医療法人社団 東京哲翔会