近年では、成人の約8割に歯周病の症状があると言われ、歯を失う原因の№1は、むし歯ではなく、歯周病です。
すっかり身近な存在になってしまった歯周病ですが、一見、歯とは関係のなさそうな あること によって発症のリスクが上がり、既に歯周病で治療をしている場合にはその治療も邪魔されてしまうのです。
その ”あること” って何かご存じですか??

答えは、「喫煙」です!
ある統計データによると、タバコを1日10本以上吸うと、歯周病にかかるリスクが5.4倍にもなり、喫煙年数が長いほどそのリスクは上がり、さらに、重症化しやすくなると言われています。

では、なぜ喫煙が歯周病に大きな影響を及ぼすのか、その理由はタバコの成分と体の構造や機能との関係にあります。

喫煙による歯周病への悪影響:
1.    免疫力を低下させ、歯周菌の動きを活発にしてしまう
2.    毛細血管の血液量を減少させ出血しにくくすることで、歯周病の症状を隠してしまう
3.    歯肉がゴツゴツと硬くなり(線維性歯肉)、歯周病治療を妨げてしまう
4.    「ヤニ」がつくことで歯の表面がざらざらとし、プラークを付きやすくしてしまう
5.    一酸化炭素が体内に入りこみ、ヘモグロビンによる血液中への酸素の運搬を妨げてしまう

喫煙によって歯周病がますます怖い病気に見えてしまいますね。
気づかないうちに歯の周りの組織破壊が進み、歯医者に行ったときには「重度の歯周病と診断された」なんてことが起きないように、喫煙される方は特に!定期的なお口の中のメンテナンスを受けてくださいね。
すでに歯周病治療中で、喫煙を続けられていらっしゃる方は、まずは禁煙から始めてみることをお勧めします♪

喫煙と歯周病

医療法人社団 東京哲翔会